本
「記憶の果ての旅」 沢村凜 著 対象年齢を書いてほしかった というくらい童話だった この本はひと月違いでもう1冊が同時刊行されているタイトルも装丁もシリーズもののような2冊なのだけど、登場人物も舞台設定もつながりはなく、「記憶の果ての旅」はファ…
「みかんとひよどり」 近藤史恵 著 ジビエ料理を店で本格的に出したいと思っている雇われシェフが、山で遭難しそうになったところを猟師に助けられる 無駄にサスペンスフルだったかなぁ ジビエ、というだけで命の話になるハードカバーの表紙のような静かな話…
「アラミスと呼ばれた女」 宇江佐 真理 著幕末にフランス語の通訳をしていた女性が主人公あとがきによると ヒントは子母澤寛の「才女伝」から 男装して通詞をしていた女性がいたらしい しかし資料は残っていない 後にジュール・ブリュネのスケッチを見て存在…
「僕の妻はエイリアン」泉 流星 著 アスペルガー症候群と診断された奥さんと旦那さんの日常エッセイもちろん日常がふつー、ってわけには行かない夫婦の話 なんでこの本を買ったのかまったく覚えてないけど、身近な人に当てはまることがたくさんあってちょっ…
「鬼人幻燈抄」 中西モトオ 著 いつもならこういうのは感想を書かずにスルーするんだけど、途中経過を書いてしまったので だめでした 突っ込みどころはたくさんあるし、日々の私のストレス解消のためにもここに羅列してすっきりしたいけども、愛がないので書…
まだ1/4程度「鬼人幻燈抄」 中西モトオ 著 読めないまでではないけどそんなにうまさを感じないライトノベル所々むずむずする青臭さがこれ以上増えるとやばい 内容じゃなくて文章のね この手の表紙の小説は中高生向きのライトノベルの確率が高いからいつもな…
「シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官」川瀬七緒 著すごい 面白いこの著者は初読みなんですが、なぜかこれシリーズ2作目らしいあれ? 話が進むにつれていろんなジャンルが出てくるんだけど、不思議と無理矢理感がない だって事件がそうなんだもん、という展…
「安土唐獅子画狂伝 狩野永徳」 谷津矢車 著 この著者の初読みが「洛中洛外画狂伝 狩野永徳」でした それがやたら面白くて何冊か追いかけたんだけど、なぜかそれ以来ヒットに恵まれず、今回は久々に面白かったです永徳じゃないとだめなのか? 大河でだいぶ印…
羽州ぼろ鳶組シリーズ 「夢胡蝶」今村翔吾 著 いつもシリーズ物はひとつひとつの感想を書かないのですが、ちょっとつぶやきたくて 名前に惑わされてみんな年寄りに思える問題 です これはほんとに困ります だって大店の当主で物腰は柔らかく店を繁盛させる商…
「罪の声」塩田武士 著 実際にあったグリコ・森永事件をベースに、わかっている限りの情報には忠実に書いてるみたい だけどさて、結論から言うと、うーん、本当にあった事件を下敷きにする必要はなかったんじゃないかな 歴史的、政治的な事件ならまだしもね …
「夏空白花」 須賀しのぶ 著 さて、今度は日本の二次大戦直後の話ですんー、野球に興味がないとちょっとつまんないかなー主人公が甲子園に思い入れのある人物なので、もう少し外からの視点がほしかった戦後すぐに高校野球の復活に動き出す話なんだけど、主人…
「神の棘」須賀しのぶ 著 とうとう読みました。 文庫は読んでいたのですが、今回はハードカバーです 以前ネットで瀧井朝世さんが聞き手のインタビューで、文庫にする際すごい加筆修正をしたというのを知ってハードカバーを買ってあったのです でも読むと非常…
「いくさの底」古処誠二 著ミステリーでした著者の一連の戦争ものかと思いましたが、これは舞台が戦地なだけで純粋にミステリーですね場所はビルマ(現ミャンマー)なので浅い知識しか持たない私は、日本軍は補給もままならず飢えと風土病と味方の無策によって…
「海の見える理髪店」荻原 浩 著ちょっと実験なのか挑戦なのかそれともただの気分なのか、いつもと違った雰囲気のものが多い短編集違うんだな、と思いながら読まないと読み方を間違うのでご注意を でもうまい作家なだけに、こういう置きにいく感じのいい話は…
「鳳凰の船」 浮穴みみ 著 この作家は初読みです今まではどうも惹かれなかったんだけど、今回は、、、あれ、どうして読みたいと思ったんだっけ?買ってすぐ読むってことがないから、なぜ読みたいと思ったかは忘れがち もったいない さて、「鳳凰の船」短編集…
「鬼煙管」今村翔吾 著羽州ぼろ鳶組というシリーズの4巻目このシリーズの感想をひとつも書いてなかったので もうすんごく面白いですたしかこのシリーズがデビュー作だったと思うけど、素人臭さはなくすばらしく安定感のある筆致江戸の火消しの話ですが、よ…
竈河岸(へっついがし) 宇江佐真理 著ついに読み終わってしまいました 伊三次のシリーズの最終巻ですハードカバーでは「竈河岸」の次に「擬宝珠のある橋」が出てたのでもう一冊読めると思ってたのに、擬宝珠には他の作品も入れて一冊にしてたんですね まだ読…
「雪の鉄樹」遠田潤子 著 ダメでした が、気づくのが遅くてほぼ全部読んじゃったいい話と悲劇を小説にするのは、センスと純粋に小説の技術が必要だと思うだってフィクションなんだからいくらでもマンガみたいな(悪い意味で)展開にできるわけじゃない以前知り…
「裁く眼」我孫子武丸 著 裁判の時の様子を絵に描く法廷画家の仕事をすることになった主人公 始めての仕事で画いた絵が昼のニュースで使われた直後、自宅前で何者かに襲われて頭を強打する 犯人はなぜ主人公を襲ったのか? 以前法廷マニアをルポした本を読ん…
「眩(くらら)」 朝井まかて 著 葛飾北斎の娘お栄のはなし最近は北斎が注目されてるのでお栄も有名になりましたねこの時代の画家は仕事を弟子と一緒にするので、北斎が人物だけ書いて背景や着物の模様は弟子任せ、なんて当たり前 スタッフをたくさん使う漫画…
前はここに本の感想を書いてたんですが、読むペースが落ちてからはさっぱり上げてませんでした。一応読んだ後は忘れないようにざっくり感想を書いてあるんですが、あまりに時間がたつともーどーでもいーかなー、というのばかりで、まあ要するにすっごい面白…
この前ここで紹介した、電子書籍の表紙募集残念ながらかすりもしませんでした(笑)まあ、今まで描いた絵の中から選んだので、本に合わせて描いた訳じゃないから、きっと選んだ人はなぜにこれを?って思ったんじゃないかな で、落ちたから言う訳じゃないけど、…
ばらかもんが終わってしまいました読み始めたのは、たまたま1巻を書店で見かけてなんとなく買いました ジャケ買いですね読んで初めて書道が関係すると知りました 丁度その時書峰社で習ってたのでタイムリー島の子供たちと戯れる都会の疲れた大人、という構…
江戸を造ったという話を似た時期に二人の作家が書いていて、どちらの著者もあまり読んだことがなかったし書評を読んでどっちだったか面白そうと思ったので、文庫になったらぜひ一緒に読もうと思ってましたひとつ文庫になったので買ってありますそしてこの年…
電子書籍で面白いことやってますね下村敦史著「悲願花」という作品 紙のハードカバーはもう出版されてて、その電子書籍のカバーを募集してます 電子も既に購入できますが、カバーは仮になってて選考結果発表後に差し替えられるんだってびみょーですよね 紙の…
「ディーセント・ワーク・ガーディアン」 沢村凛 著あれ、なにこれ面白い いわゆるお仕事小説ではありません みんながんばってるから私もがんばろう、みたいな元気をもらう系ではなく、もっと社会派で読みごたえのあるちゃんとした小説でしたこれ、文庫の表…
「残穢(ざんえ)」 小野不由美 著怖くなくてよかった~(泣)普通なら不満なんでしょうけど、この著者の「屍鬼」はかなり怖かったから覚悟してたんです 読むのも昼間だけにしたりして(笑)たぶん怖いように書くことはこの著者にとっては簡単だったと思うんですが…
「胡蝶殺し」 近藤史恵 著歌舞伎の家に生まれた俊介と秋司 俊介はあまり歌舞伎に興味がないのか、稽古には身が入らない 同じ6才の秋司は話し方もしっかりしていて、躍りも驚くほどうまい そんな秋司の父が亡くなり、俊介の父萩太郎が後見人となる歌舞伎とい…
「マレ・サカチのたったひとつの贈物」 王城夕紀 著彼女と世界と、出会いと別れの話、かなポエミー過ぎて苦手な分野でした しかも量子論絡めちゃったからね もう訳わかんないから冷静な語り口は好き 思考を辿るエキサイティングな熱が今回は拡散しちゃった印…
「ジェノサイド」 高野和明 著ハリウッド映画のよう ザ・エンターテイメント、です実はこれ大分前に読み終わってたんだけど、面白すぎて一気読みして満足してたら感想書くの忘れてて、もう細部がわからないわどうしよう、ってなってます(笑)もうあらすじはそ…