「あやめ横丁の人々」 宇江佐真理 著
宇江佐先生お得意の市井の人々の話かと思ったら、今回は大分毛色が違いました
その横丁の人々は何かしら"死"に加害者として関わる者たちなのです
宇江佐先生は後書きで「思えば何と悲しい小説を書いたのだろうと、今は少しだけ悔やんでおります」とおっしゃってます
ただなー、そのテーマをこの作品だけで描ききってるとは言えないかなー
そこが少し物足りないけど、やっぱり面白いです
主人公は武士の慎之介、あやめ横丁で暮らすことになるけど、町人の言葉はわからないものばかり
それをうまく作品全体に生かしてるのはさすが