「夏空白花」 須賀しのぶ 著
さて、今度は日本の二次大戦直後の話です
んー、野球に興味がないとちょっとつまんないかなー
主人公が甲子園に思い入れのある人物なので、もう少し外からの視点がほしかった
戦後すぐに高校野球の復活に動き出す話なんだけど、主人公も最初はそんなことよりも、もっと他にやらなきゃならないことがあるだろうという考えだったのね
そのうち考えを改めて高校野球の復活に奔走していくんだけど、私はやっぱり「それよりも」とずっと思ってしまったのよ
同じ著者の高校を舞台にした野球小説のほうはぐっと中に入れて気持ちも寄り添えた
主人公が高校野球を主催する新聞社の記者ってのが、距離があっていまいちだったのかな
やっぱりそのものに打ち込んでる当事者が出てこないってのは、門外漢にはびみょーだった
さて、「神の棘」では、戦後のドイツは勝者の連合国からひどい扱いを受けた描写が多々あり、似た立場の日本ではあまり聞かないなと思ってたのです
青空白花は戦後すぐの話
野球だと政治や軍とは距離があるけど、時代を書くのに少しは触れるんじゃないかなと期待したのですが、なんにもなかった
いやそれを書くと話がブレブレになってだめなんだけど、でも書いてほしかったよー
って、最後はいらない感想でした